どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
8時が近づき、駅前のツリーの前に向かう。
切なくなるから、このツリーの前を通らないようにしていた。
会いたくなるから……
圭史さんのことしか考えられなくなるから……
薄い紫色と白のキラキラ輝くツリーと、クリスマスソング。
見上げていると、涙が浮かぶ。
圭史さん、今頃何してるかな。
会いたいな。
遠いけど、この空は繋がっているから。
そちらもクリスマスは盛り上がってる?
なんて思っていると、
赤い花束を抱えたスーツ姿の人が……
私に近づいてきた。