どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~

吉岡さんの首筋にそっとキスをして、俺は言った。


「いつものドSな吉岡さんも、今日のかわいい吉岡さんも全部好きです」

「嘘つき。エッチしたいだけだろ、バカ」

「俺の目を見て、そう思いますか」


俺はおへそから胸までをそっと舐めながら、目を合わせた。

伝わるはず、この想い。

今すぐじゃなくていい。
時間がかかってもいいから俺を好きになってください。



「………っ」 


感じている吉岡さんの顔を見ながら、俺はもう我慢ができなかった。

ゴムをつけようとすると、吉岡さんが手伝ってくれた。


吉岡さんは、

「ありがとね」

と言った。

その、ありがとうの意味を考えながらも、俺はもう……

吉岡さんの上に覆いかぶさっていた。





俺の人生の、史上最大の出来事だと思う。

こんな興奮したの初めて。

これが夢なんじゃないかと思った。

そして俺は、長い快楽の末に果てた。



ありがとね、と言った吉岡さんの表情と、らしくない声が何度も思い出された。







< 59 / 189 >

この作品をシェア

pagetop