どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
「そういえば、私のことを最初に知ったのは吉岡先輩から聞いたからって言ってました。ありがとうございます」
「あ、そうそう!かわいい後輩来たの~って自慢した覚えがあるわ。その時から運命が始まっていたのかもね、あんたたちの。そう、運命なの。あたしと社長は運命で結ばれてなかった。社長と小久保を結びつけるためにあたしは社長と仲良くなってたってことよ」
自分でもなかなかいいことを言ったと思った。
でも、そうかもしれない。
本当にあたしって
キューピットだったりして。
だって、社長と小久保が仲良くなるって、結構なハードルだもん。
きっとあたしの力も役に立ってるはず。
それから数日後、社長の予定が空いたからと小久保が飲み会をセッティングしてくれた。
そんなに飲む気はなかった。
お礼も言いたい、そして、小久保をよろしくってことも言いたい。
久しぶりにちゃんと話せると思うと、話したいことがいっぱいで驚いた。
あたし、ちゃんと話したかったんだ。
社長と、向き合いたかった。
心のどこかで、逃げた自分に後悔していたんだ。