年下セフレはクールな部下
オフィスに戻って、三好君を見た。

いつも通り、仕事をしている。

案外、三好君にとって、私を口説くなんて、特別な事じゃないのかもしれない。


「お帰り。お探しのモノは見つかった?」

自分の席に座ると、百花が話しかけてきた。

「うん、見つけた。」

「ところで、鈴音が書庫に行った後、三好君も書庫に行ったけれど、会った?」

三好君、やっぱり私を追いかけて来たんだ。

「うん……書庫で会ったよ。」

「そう。でも、三好君の方は、お目当ての書類は見つからなかったみたいだね。」

「えっ……」

「書庫に行ったのに、何も持たないで帰って来たよ。」

私を抱きしめた後、そのまま書庫を出て行った三好君が、頭に浮かぶ。
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