年下セフレはクールな部下
「でも、女性一人で帰るのは、危ないし。」

本気で心配してくれる三好君に、胸がキュンと鳴った。

何?私、三好君に惹かれているの?

まさか!一回抱かれただけで好きになるなんて。

そんな歳でもないじゃない!


もうここにはいない方がいい。

そう思った私は、荷物を持つと、玄関に向かった。

「鈴音さん。」

「じゃあ、また明日会社で。」

それだけを言って、私は三好君のマンションを出た。

やってしまった。

その考えが、どんどん大きくなっていく。


マンションを出て坂道を下ると、ベランダに立っている三好君の姿が見えた。

しかも手を振っている。

ここで無視するのも……

とりあえず手を振ったけれど、ぎこちなかったかもしれない。
< 22 / 60 >

この作品をシェア

pagetop