年下セフレはクールな部下
「たまにね。少しだけだから、分からないかもしれないけど。」

「そうなんだ。」

柔軟剤の匂いで十分って言ってた人が、珍しい事もあるものだ。

キッチンに戻り、作った夕食をテーブルに並べた。

「政人さん、ご飯できたよ。」

「ああ……」

着替えを終えた夫は、私の料理を見て言った。

「帰り道で食べて来たんだ。」

「そうなの?」

私はがっかりした。

せっかく、政人さんの為に作ったのに。

「ごめんな。」

政人さんは、私の頭をなでなですると、ソファーに座った。

久しぶりに頭をなでなでして貰って、ちょっと照れた。

これで、チャラにしようとしている夫も夫だし、それを受け入れる私も私だ。
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