隣のブルーバード
第5章 裕生15歳―24歳、もうひとりの9年間
高校1年の夏休み。
もう夜の9時近くになるのに、沙希の部屋の明かりはまだ灯らなかった。
たしか、今日は部活の試合があるとか言ってたっけ。
それにしても遅い。
なにかあったんじゃないのか?
嫌な予感にとらわれ、思わず外に様子を見に行こうかと思ったそのとき、沙希の部屋に、待ち望んでいた明かりがついた。
ほっとしたのもつかの間。
すぐに、沙希の言葉に打ちのめされることになった。
「裕生、聞いて! 好きな人ができたー」
第一声がそれ。
ちぇ、なんだよ。
帰りが遅いと思って心配してたら、いきなりなんの報告だよ、まったく。「今、宿題中」
むしゃくしゃして、おれはすぐ窓を閉めた。
もう夜の9時近くになるのに、沙希の部屋の明かりはまだ灯らなかった。
たしか、今日は部活の試合があるとか言ってたっけ。
それにしても遅い。
なにかあったんじゃないのか?
嫌な予感にとらわれ、思わず外に様子を見に行こうかと思ったそのとき、沙希の部屋に、待ち望んでいた明かりがついた。
ほっとしたのもつかの間。
すぐに、沙希の言葉に打ちのめされることになった。
「裕生、聞いて! 好きな人ができたー」
第一声がそれ。
ちぇ、なんだよ。
帰りが遅いと思って心配してたら、いきなりなんの報告だよ、まったく。「今、宿題中」
むしゃくしゃして、おれはすぐ窓を閉めた。