隣のブルーバード
杏子さんとはじめてふたりで話をしたのは、2日前。
ふたりでブーケの最終打ち合わせをして、そのとき、すっかり仲良くなった。
お互い、ずっと心の底にわだかまっていたモヤモヤを、遠慮なく話し合えたからだろう。
その日の彼女もとても素敵で、上質な素材の、およそマタニティには見えないお洒落な黒のワンピースを着こなしていた。
「お腹、目立っていないかしら。ちょっと心配だったのだけれど」
「いえ、まったくです。言われなければわかりませんよ。今、何ヶ月ですか?」
「6ヶ月。ぎりぎりドレスが着られる時期にと思って式の日取りを決めたので」
「赤ちゃん、順調で良かったですね」
「ええ、でもくれぐれも無理するなって、お医者さんには釘を刺されているけれどね」
なにしろ高齢の初産だから、と、杏子さんは自嘲気味に微笑んだ。
ふたりでブーケの最終打ち合わせをして、そのとき、すっかり仲良くなった。
お互い、ずっと心の底にわだかまっていたモヤモヤを、遠慮なく話し合えたからだろう。
その日の彼女もとても素敵で、上質な素材の、およそマタニティには見えないお洒落な黒のワンピースを着こなしていた。
「お腹、目立っていないかしら。ちょっと心配だったのだけれど」
「いえ、まったくです。言われなければわかりませんよ。今、何ヶ月ですか?」
「6ヶ月。ぎりぎりドレスが着られる時期にと思って式の日取りを決めたので」
「赤ちゃん、順調で良かったですね」
「ええ、でもくれぐれも無理するなって、お医者さんには釘を刺されているけれどね」
なにしろ高齢の初産だから、と、杏子さんは自嘲気味に微笑んだ。