妖怪ホテルと加齢臭問題・その後の小話・オトナの現実と何とかの糸
「もちろん、当然でしょ!」
久遠は、またまた、
ニコッと笑い、おまけに白い歯を見せた。

むむむむ・・・
こいつに察しろという、
芸当は無理らしい。

天音は何とか、絞り出すように
「一緒の部屋で、生活したら・・
子どもができるような事も、
するわけじゃないですかぁ!」

思わず、勢いで、
語尾が、上がってしまう。
こうなったら、最後まで言うしかない!!

「こどもができたら、認知して
くれますか?
養育費を、請求していいですかぁ?」
そう言って、肩に力が入った。

バックをしっかり抱いて、地面を見つめた。
アラフォー女は、もう夢を見ないのだ。

このセフレ持ちの男は、
一人の女に、縛られたくないはずだ。
私は、セフレにはならないし、
なれないだろうし・・

お互いの立場も、曖昧だし。
でも、子どもができたら、
この現実を、曖昧にはできない。
< 10 / 21 >

この作品をシェア

pagetop