妖怪ホテルと加齢臭問題・その後の小話・オトナの現実と何とかの糸
ヘンに、勘繰られるのもいやだし・・
ここは病院だし・・
天音はバックを持って、スクッと、立ち上がった。

「ええーーー、
なんで、もう帰っちゃうのぉ!」
久遠が叫んだが、
天音はそれを無視して、
バックを抱えて、脱兎のごとく
部屋を走り抜けた。

滑り込んだエレベーターの中で、
腕組みをして考える。

いいのか?いいのか?
本当にいいのか?

相手は、大きなホテルグループの御曹司で、
金持ちで、しかも外国人だぞ。
セフレもいて、美形で、
年下で・・・
福袋開けたら、
びっくりたまげた商品がはいっていた・・
という感じではないか。

天音には、シンデレラ願望はないし、
そもそも、身分不相応の相手と
つきあっても、破たんする話も
よく聞く。
玉の輿は、その後の生活が、大変そうだ。

価値観の違いとか、家庭環境とか・・・
好きな食べ物とか、経済感覚とか・・
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