妖怪ホテルと加齢臭問題・その後の小話・オトナの現実と何とかの糸
久遠が、
見えない尻尾をブンブン振って、声を弾ませてうなずいたが、
ふと、戸惑うように聞いた。

「お家って、どこになるのか、
住所教えて?
ナビに入れるから」
わんこは首をかしげて、タッチ
パネルに指を置いた。

「俺のホテル?天音ちゃんの家?
紅葉旅館?それとも別の?」

「今日は紅葉旅館にしましょう、
ちょっと遠いけど」
天音は、そう答えた。

「お家に帰るって・・ステキな
言葉だね」
久遠が、うれしそうに言うと

「お帰りなさい・・
って言うのも、幸せの言葉なのでしょうね」

そう、天音は答えながらも、
紅い紅葉の葉が、
ひらひらと舞い落ちるなかで、
黒のモフモフ大型わんこと、
自分がじゃれついている光景を
思い浮かべていた。

おわり
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