青い星を君に捧げる【零】
光の元で輝く彼の人生の片隅に私を居させて欲しい。


ミスターコンテストの優勝は2位と大差をつけて佑真だった。そしてミスコンの優勝者であるふわふわとした可愛い女の子とステージ上で2人並んでいた。

絵になるってこの2人に似合う言葉だと思う。お互いがお互いを引き立てあっている。


『えーでは!!毎年ミスコン優勝者の2人はステージ上での公開告白が定番になっていますけれども……今年はいかかでしょうか!?』


司会者の進行が会場内をヒートアップさせる。佑真や女の子を好きな人たちから嘆く声が聞こえる。


司会者のマイクが優勝者の女の子へと傾けられた。彼女はモジモジと頬を赤らめて、それから佑真の方をチラリと見た。

満更でもなさそうな女の子の仕草に会場は一気に熱を増す。

次に佑真へと向けられたマイクは何の音も拾うことは無かった。ひたすらに彼は視線を動かして、まるで落としてしまった宝石を探すように____


バチり、と音でも鳴るほどに私と彼の視線は交わった。


『……藤野くんは大勢の前で恥ずかしいのかノーコメントのようですね!!それでは毎年恒例、ミスコン優勝者からミスターコン優勝者へのご褒美キスを!!お願いします!!』
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