恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
 フッと笑って褒めて、彼女の背中から臀部に手を移動させて撫で回す。
 このままずっと触れていたい。
「絢斗……」
 彼女が俺に身体を密着させてきたので、キスをしながら胸を鷲掴みにして揉みしだく。
 俺の両肩を掴んで「ああっ……ん」と感じる彼女を見ていると身体が熱くなってきた。
 もう片方の胸も撫で回していたら、扉がガラガラっと開いて……。
「美鈴……絢斗……どこ?」
 歩が目をこすりながら浴場に入ってきた。
 ハッと我に返り、美鈴に囁くような声で告げる。
「俺が行くから」
 風呂を出て、歩の元に行き声をかける。
「ここにいるよ。ちょっとお風呂に入ってたんだ。さあ、ベッドに戻ろう」
 しっかりしているように見えてもまだ五歳。
 たまたま目が覚めたのだろうが、初めての場所で俺や美鈴がいなくて不安になったのだろう。
 歩を連れて浴場を出ると、脱衣所にあったバスタオルを身体に巻きつけて、歩と寝室に移動する。
「美鈴ももうちょっとしたら来るから寝よう」
「うん」
 
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