恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
彼の頭が胸から腹部に移動してきて、私のお臍を舐め上げると同時に秘部に触れてきた。
 初めて男性に触れられ、反射的に身体がビクッとする。
「美鈴、大丈夫?」
 私の反応を見て彼が確認してくる。
「だ、大丈夫」
 口早に答えて、絢斗の頭に触れた。
 初めての不安がないといえば嘘になるが、ここでやめてほしくない。
私の返事を聞いて彼は秘部への愛撫を続ける。
快感に身を委ねながら喘いだ。
「ああんっ!」
下腹部が熱くてなんだかじんじんする。
絢斗が欲しくてその背中をギュッとしたら、彼が「待って」と言って避妊具をつけて私の中に入ってきた。
 痛みで思わず息を止める私を見つめ、彼は気遣わしげに問いかける。
「やめる?」
「やめない。このままきて」
 今日は絶対にそばにいたかった。
 絢斗とひとつになることで彼の苦しみを自分にも分けてほしかったのかもしれない。
 私の思いが強かったのか、彼が完全に身体を重ねて来た時、もう痛みは感じなかった。
 

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