恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
「わあ、サンタさんだ!」
「すごくかわいいね、歩。食べるのがもったいない」
 歩を見て微笑むと、絢斗に目をやった。
「ひょっとして絢斗がこのケーキ頼んでくれたの?」
「子供も一緒だって伝えたら、シェフが気を利かせてくれたみたいだ。歩が喜んでくれてよかった」
 かわいいケーキを見てすごくご機嫌な歩を見て絢斗が嬉しそうに目を細める。
「そうなんだ。素敵なレストランを予約してくれてありがとう」
 ディナーを食べ終わると、タクシーで帰宅した。
「今日は俺が歩をお風呂に入れるよ」
 絢斗が歩を連れてバスルームに行くと、私はリビングのソファに腰を下ろした。
 今日はなんだか夢のような一日だった。
 歩もすごく喜んでいたし……。
 幸せな気分に浸っていて少し微睡んでいたら、バスローブ姿の絢斗に肩をトンとされた。
「歩はもう寝たよ。美鈴そこで寝ないうちにお風呂に入っておいで」
「うん」と子供のように頷いてお風呂に入る。
 
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