恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
二十分ほどで上がり、バスローブ姿でリビングに行くと、絢斗が私と一緒に選んだ歩のプレゼントをクリスマスツリーの下に置いていた。
 歩が特に欲しいものを言わなかったから、絢斗と相談して天体望遠鏡にした。
 歩は星が好きだからきっと喜ぶだろう。
 絢斗がリビングの照明を暗くしてツリーの電飾をつける。
 キラキラしていて綺麗だ。
「これで準備は万端」
 私に気づいた絢斗が目を合わせて微笑む。
「大きなツリーがあって、その下にサンタさんのプレゼントがあって……クリスマスの朝に見つけて大はしゃぎする」
 クスッと笑って、絢斗を見つめる。
「小さい頃ね、そんな絵に描いたようなクリスマスにずっと憧れてたの。私は夢が叶わなかったけど、歩にはそういう経験させられるから嬉しい。絢斗ありがとね」
「夢って大人になっても見ていいんだよ。クリスマスツリーにサンタから美鈴へのプレゼントがある。探してみたら?」
 悪戯っぽく目を光らせる彼の言葉を聞いて思わず声をあげる。
「え? 私に?」
 
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