隣のキミ



「咲人の友達だよな??」

「うっ…」

いきなり話しかけられドキッとして
むせてしまう…


「大丈夫かよ!!ほらお茶飲め」


ペットボトルを差し出してくれる
そして僕の好きな人は前の席に座った


「咲人と仲良いよな?」

「うっ、うん。」

「俺さ、琉唯っていうんだけど…って
知ってるに決まってるな笑」


ニカッと笑ってる
たぶん僕の耳は赤いと思う。


「理久さ、おまえ俺の事好きだろ?」

「ゴホッ!!」


またむせてしまった


「だろうな!」

「な、なんで…」

「ばぁーか!!!
お前がな毎日授業中
俺の事見てるのバレバレ」

「えっ…」


ニカッとまた笑ってる


「好きなんだろ?」


問いかけの答えにつまってしまう。
どう答えたら正解なのか…
頭の中がグルグルする


「理久?耳かせ」

手招きされ、耳を傾ける


「俺もお前のこと好きだぜ」

「ヒャッ!!!!!!!」



顔が真っ赤になるのがすぐ分かった


「琉唯って呼べよ」

「ふへっ???」

「るーいって呼べ」


ほっぺたを掴まれてしまい
顔が下を向くことが出来ない。


「ほら、はやく!!
アイツら帰ってきちゃうよ?」

「る…ぃ…」

「聞こえないなぁ〜」


僕の顔は真っ赤だと思う
恥ずかしい


「るい…」

「なに?笑」


机に頬ずえをついてニッと笑っている


「呼べって…琉唯が言ったから」

「フッ、やっぱりお前面白いな」

「からかってるの?やめてよ!」


赤くなった顔を手で隠す
顔がすごく熱い

簡単にその手を払われてしまう


「理久?みんないるね」


グッと琉唯の顔が近づいてきた


「にゃ!!!???なんですか!!!」

「理久、シーっ」


唇に人差し指を置かれる


「理久はさ、したことあるの?」

「えっ!!???」

頭の中がパニック状態
今日僕は何か悪いことしたのかな?


「誰も見てないよね?」


琉唯の顔が近づいてくる


「ちょっ…琉唯??」

「俺もずっと見てたの気付いてなかったでしょ?」

「いや、気づいてないけど!!
けどもさ、近いよ」

「誰も俺らのことなんか見てないよ!」


琉唯に手を押さえられる
逃げられないように首まで掴まれる

僕は恥ずかしくて目をギュッと瞑った



柔らかいものが、僕の唇に触れた


「はじめてもーらい!!」


頭ポンポンされた
目の前には僕の大好きな笑顔


「あとーコレやるよ」


何かを差しだされる
手を差し出し受け取る


「これって…」

「首輪、つけてやるよ」


琉唯が僕の首に付けてくれる


「あとここを開けて緩めてっと!
いいじゃん、いいじゃん」

「琉唯いいの?こんな高そうなの…」


僕の首には琉唯がいつも付けていたチェーンのネックレス


「お前は俺のものって事で!!」

「えっ??????」

「あー。足りなかったか!!!」


琉唯が僕の後ろから抱きついてくる



『琉唯、なにやってんだー』

「いいだろ〜!!姫は俺がもらった」

『優しくしてやれよー』



僕は心臓がバクバクして
琉唯の話してることが、全く耳に入らない



「理久、逃げんなよ」

「えっ…うん。」

「あとコレ登録しといてよ」


番号とIDを渡された


「琉唯、お茶ほれよ!!」

「サンキュー!!」


琉唯の友達が帰ってきた。
チラッとこっちを見られる。


「良かったな琉唯。」

「まぁな。」


こっちをみてニッと笑う琉唯


「理久!!!今日待ってろよ
一緒に帰るぞ」


「は、はい!!!」












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