幼なじみ
事情を聞いた健悟の母親・さゆりは、喜々良を家に泊めてくれた。

「明日、健悟と一緒に病院に行きなさいね」

さゆりは優しく喜々良の髪の毛を撫でた。

「はい、ありがとうございます」

まゆみは仕事ばかりで、喜々良に優しく接してくれなかった。

だから、さゆりの手が心地よい。


‐夜。

健悟のベッドで眠る。
隣には健悟がいる。

「健悟、わたし、汚れちゃった⋯。
こんなわたしでも、結婚してくれる人、いるのかな⋯?」

泣きじゃくる喜々良を、健悟は抱きしめる。

「もし、この事が原因で、きーが結婚出来なかったら俺が結婚してやる!
だからもう泣くな⋯」

トクン

胸が変な音がして、急に健悟が隣にいる事が恥ずかしくなる。

「おい、どうした?
顔、真っ赤だぞ」

健悟が喜々良のおでこを触る。

「わっ、ホント大丈夫だから」

思わず、健悟を押しのける。
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