幼なじみ
「あの!
そんな簡単に女の子に可愛いとか言わない方がいいですよ」

嬉しいくせに、可愛くない事を言ってしまう。

「大丈夫、俺、本当に可愛いと思った子にしか言わないから」

さらりと佑典は言ったが、喜々良は頬を赤く染めた。

「なっ、なっ⋯」

「照れちゃって可愛いよ!」

「もう!うるさいです!」

喜々良は佑典から離れると、外の空気を吸いにいった。

すると、

「仲、良すぎ!」

先程の様子を見ていたのか、健悟はしかめっ面だ。

「付き合ってるの?」

「付き合ってるわけないでしょ!」

素っ気なく喜々良は答える。

「前に健悟、先輩の事、好きになれないって言ってたじゃない?」

喜々良の言葉に、健悟はキョトンとしている。
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