アイドルが彼氏になったら

ユナは事務所の会議室から外を見ていた

社長に呼ばれたと思ったら、
とんでもない話だった

彼らは私の魂
心血を注いで育ててきた

まだ注目を浴びていなかった彼らを、
ここまで有名なグループにするまで
言葉では言い表せない困難があった


もちろん本人たちの力は必要だが、
マネージメントの力も大きい

寝ずにプロモーションビデオを作り
毎日テレビ局に通った

弱小事務所はあからさまに差別され、
手渡したDVDは捨てられた

悔しくて見返してやりたくて、
様々な手を尽くして宣伝した

少しずつファンが増え、
初めて小さなライブハウスで
100人のミニライブを成功させた時、

ゼロを1にする仕事を私がやり遂げ
たんだと自分が誇らしかった

それなのに…

私の大切なリーダーが

私より年上のおばさんと付き合うなんて!

許せない!
< 33 / 72 >

この作品をシェア

pagetop