アイドルが彼氏になったら

ナミのマンションの駐車場で
張っている

直前にマルに電話して
心を落ち着かせているから
何とか大丈夫だが、

気づいた時は全身に鳥肌が立って震えた

およその見当はついた

ユナさんは僕が付き合ってると
カミングアウトしてから
様子がおかしかった

その結果がこれだ

ナミがこれを信じてしまう人ではない
と思っているが、

きっと傷ついたことだろう

50通もの嫌がらせ写真が送られていた

まずは会って話さないと



遠くから車の入る音がして、
高級車が一台地下入り口に
横付けされた

ナミの社用車

降りる音がして外に飛び出た

車が行くのを確認してから叫んだ

 「ナミちょっとまって!!」

びっくりしてこちらを振り返る

ナミめがけて全速力で走った

それを見たナミも走った!

 「ちょっとまってまって!
  話きいて!」

入り口のオートロックで
ギリギリ追いついて腕を捕まえた

お互い息が上がる

 「お願い。話しさせて。」

ナミは頷いて二人で部屋に上がった

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