アイドルが彼氏になったら

「傷つきたくなくて、
　殻に閉じこもったって自分で
　思ってたけど、

　いつの間にか傷ついてたの

　若くて綺麗な人と比べて
　落ち込んでだの

　自分が惨めだったの

　くだらないって思うかも
　しれないけど

　思った以上に
　ダメージをうけてた」

「だから少し一人になりたくて」



　「一人にしたらもっと
　　閉じこもるでしょ？
　　
　　別れた方が僕のため、とか
　　訳わかんない事考え出すでしょ？

　　そんなの絶対ダメだよ！

　　今は一人ではできない！

　　だから今は

　　一晩中僕に弁解させてほしい」

　　
返す言葉がない


彼が私の肩から仕事カバンを下ろして
床に置いた

　重いねーと呟く

手を引いてソファーに座らせる

横に彼が座り
この１ヶ月あまりの嫌がらせで
送られた画像について

一つ一つ説明してくれた

ユナさんとメンバーの関係性についても
細かく教えてくれた

膝枕写真は
最初ただソファーに寝てただけ

多分後から隣に座ってそれらしく
撮ったのではという事

ユナさんに気づいてすぐに起きたから
もちろんやましい事はないと

玄関写真については
確かに暗証番号を教えているので
家に入れる状態

番号変えるし、もう入らないで
もらうようにするからと

その他も大体全部説明してくれた

最後は
よくここまで匂わせ写真を
撮ったものだと二人で関心して
笑っていた


「私が浮気相手なら直接教えて」

最後にちょっと意地悪を言う

頭をガシガシかいて
こちらを真っ直ぐにみて

　「ナミを一生手放したくない、
　　それが僕の気持ち」

強く抱きしめられ

しゅわしゅわと傷が癒える音がした