目の上の義母(たんこぶ)
なぜかそこに…壁を感じるのだった。


「真奈ちゃん、そこのお皿取ってくれる?」

「お義母さん、これですか?…あっ、お姐さん!これ、持っていってもらってもいいですか?」

「…うん!」


こうして家族で集まっても、わたしだけが浮いているような気がしてならない。



そして、昼食。

お節料理たちが並べられたこたつを囲む。


陸斗くんは、お義父さんの膝の上。

海斗くんは、お義母さんの膝の上に座っている。


2人とも「自分で座って食べれる!」と主張しているけど、どうやらお義父さんとお義母さんが離してくれないようだ。


2人の孫が帰ってきたら、いつもああだ。

普段なら見せないようなとろけそうな顔をして、孫を溺愛している。



昼食が一段落し、お茶を淹れていたときだ。

哲平くんが、静かにお箸を置いた。
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