目の上の義母(たんこぶ)
翔平にカマをかけてみることにした。


どんなにケンカしたときだって、別れ話なんてしたことがなかった。


それが、突然わたしが別れ話を持ちかけたら――。

一体、翔平はどんな反応をするだろうか。


最悪の状況になったときには、『冗談に決まってんじゃん♪』と明るく切り返せばいいだけだし。


そのくらいにしか思っていなかったんだけど――。


「…別れるっ⁉︎な…なんで⁉︎急にどうしたんだよっ⁉︎」


翔平は、予想以上に動揺していた。

幸い、怒ってくるどころか、今にも泣きそうな顔をしている。


「実は…。よく当たる占い師さんに、今の彼とは別れたほうがいいって」

「…はっ⁉︎なんだよ、それ…!」

「それに、その彼は2人のこれからのことを考えていないから、結婚は無理だろうって言われちゃって…」
< 30 / 115 >

この作品をシェア

pagetop