目の上の義母(たんこぶ)
「生ハムメロンは、いっしょに食うからうまいんだよっ」

「そうかな〜。絶対、別々のほうがおいしいと思うんだけどな〜」


そんな他愛もない会話に、思わず笑ってしまう。


晴馬、そんなことも覚えてくれていたんだ。


なんだか、ちょっぴりうれしかった。



「え〜っと、そこの2人!このあと二次会あるんだけど、もちろん行くよな?」


ほろ酔い気分の幹事の男子が、わたしたちのところへやってきた。


「俺は行くつもりだよ。明日も仕事休みだし」

「オッケー!」

「わたしは…。これで帰らせてもらおうかな」


本当は、二次会まで行く予定だった。


だけど、家にはお義母さんがきている。

遅くなったら、またなにを言われるかわからない。



「陽葵、二次会行かないんだ」


幹事の人が去ったあと、そう言いながら晴馬がわたしに新しいドリンクを差し出した。
< 62 / 115 >

この作品をシェア

pagetop