目の上の義母(たんこぶ)
そう言われ、看護師さんが隣のカーテンを開けると、診察台があった。


…あ、これ知ってる。

座ったら、足がパカーンって開くやつだよね。


「下は、ショーツまで脱いで診察台にお上がりください」

「は…はい」


恥ずかしいけど…。

そんなことも言ってられないよね。


わたしは言われた通りに、診察台に腰掛けた。


「では、診察台が動きます」


診察台を操作されるまま、わたしは大股開きに。

そして、冷たい器具のようなものが入ってきた。


「力抜いてくださいね」

「はい…」


診察台のすぐそばにあるモニターには、白黒の映像が映っている。

だけど、なにがなんなのかさっぱりわからない。


「飯田さん」

「…はい?」

「モニターで、黒い袋のようなものが見えるのがわかりますか?」


黒い…袋のようなもの?
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