あなたの、おかげ
「………疲れたぁ」
入学して1週間。まぁクラスの人達も私には慣れたぐらいだった。
私は帰りの準備をしていた。
授業ってほんと疲れるよね。
…まぁ、全部寝たんですけどね。
「さようなら」
「さようなら!!」
うるさ、元気よすぎな、
そんな事を思ってたら、
「海!」
と呼び止められた。
「れ、嶺。どうしたの?」
「海は帰り道どこら辺?」
「自分電車とか使って帰るよ?どうしたの?」
「ほんとか?!俺もそっち方向だから一緒に帰ろうぜ!!!」
「え、あ、うん全然いいよ」
………やった
…え?やった?え、自分なんでそんな事思ったんだろ。…まぁいっか。
「海ー、海って部活入る?」
「入るよ」
「何入るん?」
「剣道」
「あ、そうか、剣道やっとんか」
「え、知ってんの?」
「あ、いや、噂で知ったというか…」
そんな事まで噂されてるんだ……
まぁ、知ったこっちゃ無いか…、
「そうなんや」
苦手な笑顔で誤魔化した。
「今日も疲れたな。」
最近、中学が始まったせいか疲れが溜まる。
まぁこれも慣れの問題だろ。
まぁ今日も遼とさっさと帰って寝るか。
そう思ってたら。
「お、嶺、ごめん今日一緒に帰れねぇや」
「そうなん?なんかあったんか?」
「俺今日居残りでよー、」
「またかよ笑」
「ま、また明日な!」
「おう笑」
…まじか、今日ぼっち下校か
…待てよ、海と一緒に帰れるチャンスじゃね?
海いっつも1人で帰ってるし、帰り道同じだし
…なんで俺ここまで知ってんだ、
まぁ帰り誘うか、
「さようなら」
「さようなら!!」
じゃ、誘うか、
「海!」
と呼び止めた。
「れ、嶺。どうしたの?」
「海は帰り道どこら辺?」
「自分電車とか使って帰るよ?どうしたの?」
「ほんとか?!俺もそっち方向だから一緒に帰ろうぜ!!!」
「え、あ、うん全然いいよ」
…良かった。断られたらめっちゃ恥ずかったな
何を話して帰ろうか。
そんな事を考えながら階段を一緒に降りた。
「海ー、海って部活入る?」
「入るよ」
「何入るん?」
「剣道」
「あ、そうか、剣道やっとんか」
「え、知ってんの?」
「あ、いや、噂で知ったというか…」
あっぶねぇ、そんな人から気になって聞いたとか言えないしな…
その直後だった。海の笑顔が何か引っかった。
何かあるんだろうか。