【改稿版】明日はキミのために泣きたくない。
「千紘、途中まで一緒にいける?」
「職員室寄るけど大丈夫?」
授業が終わって後は体育の授業。保健室でレポートしますって伝えなきゃいけないから職員室に向かう。それに、保健室の鍵ももらいに行かなきゃ。
「全然いいよ〜」
私はワケアリで体育は学校公認の免除されており、それに制服だって年中、長袖にしたいという願いを分かってくれている。
菜央には本当のことは言えてないから後ろめたさは残る。
「桜林さんって、なんで体育やらないでいいのー?」
「元気そうなのにさーずるくない?レポートだけでさぁ」
それに、同じ学年の女子からそう言われることが辛い。言い訳が、“事情があって”だから……納得できないんだろう。
私だって彼女らの立場なら言ってしまうかもしれないし、仕方ないことだし言われるのは中学生の頃からだから慣れっこだ。
「お待たせ〜千紘。千紘を職員室に送ってから行こーっと!」
着替えた菜央が更衣室から出てきた。彼女がやってきて雰囲気が変わる。
私はいつもそんな菜央に励まされている。本当に、菜央様様だ。