【改稿版】明日はキミのために泣きたくない。

◇キミと私の傷跡




「このトマト美味しそー」

「本当だ……買ってこ。朝陽は、今日は何食べたい?」


 女の子が集まっている場所には朝陽がいて、かき分けて車に乗り込むと向かった先はスーパーマーケットだ。


「……ハンバーグ」


 ハンバーグなら、精肉コーナーに行かないと。

 ミンチとか買わないといけないし。でも、あの場所に行くと思うと少しだけ息が苦しくなって辛い。


「朝陽……ご、ごめん。ちょっ、ちょっとトイレ行ってくるねっ。合挽き肉、見てて……っ」

「あぁ、わかった。気をつけて行けよ? 先に行ってるな」



< 19 / 87 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop