【改稿版】明日はキミのために泣きたくない。
◇あたらしい生活
「千紘ちゃん、最終日終わったらデート行かない?」
「デート?」
あれから一ヶ月、テスト週間がやってきた。テスト前だから部活もなくて、放課後はみんなで勉強会をしている。
「応時くん……今は勉強中でしょ! 2人だけでラブラブしないで」
「してないよ」
「してるって! というかその日はダメだから、私とデートなの!」
「俺の彼女なんだけど」
二人はなぜか喧嘩を始めたけど……今勉強中だよね? デートの前にテストあるじゃん。
「勉強、するんじゃないの? 俺帰るけど」
「え!? うそ! やだ」
「……俺と桜林さんはここで勉強いらないんだけど」
まあ、確かに……ここじゃなくて家の方ができるし。菜央の彼氏の高橋くんは毎回テストが三位以内に入るくらいの優等生だ。私はいつも四位と三位を行ったり来たりしている。
「順位が二桁行かなかったら、一ヶ月デート禁止だから。菜央も」
「……そんな、無理……っ」
「だったら、余計な話してないで勉強しようか」
高橋くん……厳しいなぁ。私も勉強しなくちゃ。
「桜林さん、これ分かる?」
「ん? あ、うん……これはね――」
それからは、菜央と亜樹くんは真剣に勉強して……私も負けないようにと頑張ったと思う。前のテストは朝陽が勉強を教えてくれてたから出来ていたかもしれないから、少しだけドキドキしている。
「緊張してきた〜……千紘どうしよう」
「私もドキドキだよ……」
今日はドキドキのテストの結果が配られる日で、それに順位……一から十位までは張り出される。
「はーい、テスト結果配るぞ〜」
その後、テスト表が配られて私は紙を眺めていた。