【改稿版】明日はキミのために泣きたくない。
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バイトが終わり歩いていると、酔っ払いに絡まれた。
「お姉さん〜どこ行くの? 俺らと飲まないー?」
「……お断りします」
「え〜いいじゃーん!!」
嫌に決まってんでしょ!? 誰が好んで酔っ払いと飲みに行くんだよ……バイト終わりで疲れちゃったし。早く帰りたいんだけど。
「もう、離してくださいっ!!」
「YESって言うまでは離さなーい」
もう、しつこいなぁ……だけど、どうしよう。どうやって切り抜けようか。
「なにやってんの? おっさん二人がかりで」
顔は見えないけど……この声は、知ってる。私がドキドキしてる間にもう付き纏う奴らはもう居なくなっていた。
私は、彼の顔を見ずにお礼を言って去ろうとしたのに……。
「ち、千紘……?」
やっぱり、その人はわたしの元彼である朝陽だった。
「あさ、ひ……っ」
会いたくて、会いたくて。だけど会えなかった……彼に。