【改稿版】明日はキミのために泣きたくない。
生活が一変しても時間は止まるわけなくて……今日は休日じゃない。しっかりと講義はあるのだ。
「千紘、ちゃんと勉強してこいよ」
「う、うん……」
朝陽に見送られるのは慣れないが大学へと向かった。ちなみに朝陽は今日は非番らしい。
大学に着くと、いきなり菜央と亜樹にあった。
「千紘大丈夫だった!?」
「な、菜央……私は大丈夫だよ」
そういえば、火事の後……亜樹に連絡してないよね。
「……大丈夫?」
「あ、うんっ」
「住む場所とか決まってるの?」
朝陽の家です、なんて言いにくい……。
「お父さんに、朝陽の家に行けって言われて今は朝陽の家にいるの」
「え、両親は?」
「お父さんの会社の寮に2人で行っちゃった。そこからは、大学まで遠いし、大学寮も却下されたの。因みに、亜樹のとこもダメって言われたの」
お父さんが言った『一番信頼できるのは朝陽くん』というのはあえて伏せた。だって今、私にとって大切な人は……亜樹だから。