【改稿版】明日はキミのために泣きたくない。

「……千紘ちゃんってさ」
 気まづいなあ、なんて思っていたら山内さんが話し出した。
「朝陽のことまだ好きでしょ?」
「そ、そんなことないですっ! 私は、彼氏いますし」
「そう? というか、ちゃんと朝陽と向き合ったことあるの?」
 なんでそんなこと……聞くの? 今日初めて会ったのに……。
「なんで、そんなこと聞くんですか? 山内さんには関係ないですよね」
「ごめんね、だけど大切な後輩だから後悔だけはしてほしくないんだよね。」
「………」
「君たちが、付き合っていたのは知っているんだ。だけど彼の話を聞く限り……君たちは、お互いの気持ちを隠して付き合っていた」
 山内さんの言葉は、私の心に突き刺さる……確かにそうだったって思ってしまった。
「千紘ちゃんに、きいて欲しいことがある……朝陽も知らないんだけど」
 え……? 私に聞いて欲しい、こと?
「俺の、彼女……元婚約者は爆発事故で亡くなったんだ。何にも伝えられないまま……」










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