私を見て、私を愛して
 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

今日は朝から忙しかった。

友也がお泊まりに行く予定だったのだ。

行き先は友也のじぃじとばぁばの家、つまりゆか子の実家だ。

お泊まりに行くきっかけになったのは1週間前のことだ。

1週間前、ゆか子の携帯が鳴った。

【着信 母】

携帯を取り、画面を見ると母からの着信だった。

(どうしたのかな?)

突然電話がかかってきたことを不思議に思いながら電話に出た。

「もしもし?」

『もしもし、ゆか子?私!』

母の声が携帯から聞こえる。

いつもパワフルなゆか子の母は、電話でも相変わらず元気だ。

「お母さん、どうしたの?」

『今度泊まりに来ない?』

母の話はいつも突然だ。

「いいけど、急だね。それって3人で?」

『ともくんだけよ。』

「なんで?」

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