私を見て、私を愛して
「ママやだぁ。」

その言葉に友也を抱きしめる腕の力を強くする。

「こらー、ともくん!」

「きゃははー」

嫌だと言いながらも友也は嬉しそうだ。

しばらく抱きしめた後、友也を解放した。

友也はゆか子の周りをぐるぐると走り回り、それに飽きた友也はゆか子から逃げ出した。

「あはは、にげろー!」

「ともくん、まてー!」

ゆか子は友也を追いかけた。

行き止まると友也はくるっと方向転換し、今度は全く違う方向に向かって走り出す。

ゆか子はワンピースを足にもつらせながらも追いかける。

遊びはぬいぐるみの戦いごっこから追いかけっこに変わった。

「うわぁぁあーー!」

「まてまてー!!」

「いやぁーー!」

友也は元気にはしゃぎ回っている。

「ハァ、ハァ、ハァ。」

子どもの体力は無限大である。
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