私を見て、私を愛して
友也曰く、アニメ『イータの大冒険』のイータとシャーク大王らしい。

戦いごっこのときはゆか子は敵のサメ役だったが、友也がゆか子のオムライスに描いてくれたのは主人公の『イータ』で、洋樹は『シャーク大王』だった。

ゆか子はそれが嬉しかった。心がじんわり温まるようだった。

朝食のときはぐずった友也だが、昼食のオムライスは素直に食べてくれた。

ゆか子は綺麗になった友也のお皿を見て微笑んだ。

食器洗いを終えて、キッチンから出ると、友也が床に座って、うとうとしていた。

頭が前後にコクコクと船を漕いでいる。

ゆか子は友也の前に視線を合わすようにしゃがみ込んだ。

「ともくん、眠たかったらお布団でお昼寝しておいで。」

「うーん、ママもいっしょ?」

友也がゆか子の服をちょこんっと握り、聞いてきた。

話している間も友也の頭は、ゆらゆらと前後に揺れている。

ゆか子は我が子のかわいすぎる仕草に悶絶した。

最近はひとりでも眠れるようになってきたのだが、寂しいと感じることもあるのだろう。

我が子のかわいさにやられ、友也と昼寝をすることに決めた。
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