私を見て、私を愛して
ゆか子はありがたく洋樹の提案にのり、その人に近づこうとした。

「くまさん!」

突然くまのマスコットキャラクターを見つけた友也が走り出し、つないでいた手が引かれた。

手を引っ張られ、ゆか子の意識が友也に向く。

人が多く、走ると危ないため、走らないように友也を宥めた。

友也を落ち着かせてから、その人がいた店のあたりに視線を向けたが、もうその人は見当たらない。

キョロキョロと辺りを見回したが、見つからなかった。

「行こっか。」

ゆか子はその人を探すことは諦めて、家族の時間を満喫することにした。


< 86 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop