月下の恋人…missing



全身が――――




くすぐったくて
恥ずかしくて……




心の準備もなにもなくて、少し怖くて




だけどさ


幸せ過ぎて死んじゃいそうだよ…光にぃ。





窓から差し込む月明かりに包まれながら



起き上がってぎゅっと膝を抱えたまま、幸福な時をかみしめた。




―――――ガチャ…




『おまたせ―――』




光にぃは、体育座りする私の後ろに、ドサッと腰を降ろす。



ギュッと抱きしめられて、暫く沈黙が続いて



「…………光にぃ?」



振り返ろうとした時――…





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