月下の恋人…missing



それだけを言い残して急いで会場を後にした。



帰り道―――…



混乱もドキドキもまだ続いていて、受け皿を失った涙もまだ溢れて止まらなかった。



見上げた空には綺麗な三日月が孤独に浮かんでいる。




「光にぃのバカ……」




月に向かってもう一度囁く。




「好きだよ。光にぃ…」





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