月下の恋人…missing



子供騙しの様なそのちゃちいフレーズは今でも俺の代名詞になっていて



(こいつらを裏切れない…)



そんな使命感が、この仕事を続ければ続ける程、俺の中にも不思議と植え付けられて行く。



だからスキャンダルもなく今までやって来れた訳で…



本気の恋なら皆許してくれるのかなぁ…



ふとまゆの顔が浮かんでクスッと笑った。




打ち上げは―――



終盤に差し掛かり、酒を飲めない俺は酔っ払いの相手にうんざりして立ち上がる。




「光彦さぁん、何処行くんすかぁ~♪」



『トイレだよ!バカ』




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