◇貴方は俺だけの【極上】シュガー◇
第1章
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「あー、腹減ったー」
その日、俺は会社近くの公園のベンチで項垂れていた。
先ほどまで、部署は違うが同僚の乾とお得意先の会社で営業をしてきたばかり。
しかも話が盛り上がり、予定終了時刻を大幅に越えて、今15時半。
時間を掛けたかいもあって誓約となった。
うっし!これで今月も営業成績1位は俺!
「坂木先輩を抜きます!」とかほざいてた現在2位の垣谷にこの俺が負けるわけがないんだよ!
俺に勝とうなんて100万年はえー!
まあ、1位は確定だろうが、もうすこし成績を稼いで2位に決定的な差をつけるのも良いかもな。俺に二度と大口叩けないようにしてやる。
ニヤリと人の悪い笑みを浮かべれば、不釣り合いにお腹がグ~と大きく鳴った。
あー、乾まだ帰ってこないのかよー
じゃんけんで負けた乾はコンビニに弁当を買いに行っている。
近くにファミレスはなく、ランチをやっている飲食店はこの時間は閉まっている。
公園にたまに着ている弁当販売の姿もない。
なので、公園でコンビニ弁当を食うことになったのだ。
一緒に買いに行っても良かったが、疲れて今は一歩も歩きたくない。
だが…
「腹減ったー」
もう腹の方は限界がきていた。