◇貴方は俺だけの【極上】シュガー◇

「あっ、いえ、もしかしてお腹結構空かれてますか？」

どうやら、考え事をしていたのをお腹の空き過ぎでボーッとしたと思われたらしい。

まあ、そっちに思われた方が良いかもな。

「そうみたいだ。」

「なら、尚更これ食べて下さい。」

怪しい人物ではなさそうだしな…

「じゃあ、お金を支払うよ。」

「いえ、お金は結構です。
元々売れ残りなので…
持ち帰っても従業員の誰かの夕食になるだけでしたし、それに、まだカフェの味を知らない誰かに食べてもらって気に入ってもらえれば、カフェに来てもらうチャンスになってこちらとしても利益になりますから。」


頭の別の部分では、それなら尚更お金をもらってより利益を得た方が良いだろうと思う俺がいるが、時として目先の利益よりもそういったことがより大きな利益を生むことを知っている。

まだ若いのに、色々な面から考えられる面白い子だ。

いや、年は関係ないか。
若くても出来る俺みたいな奴はいるからな。