◇貴方は俺だけの【極上】シュガー◇
「それじゃあ、そのチャンスを作る手伝いをさせてもらおうかな。」

「はい!どうぞ召し上がって下さい!」

満面の笑みで喜ぶ様子は、どことなく大型犬が褒められて尻尾を大きく振っているイメージと重なる。

犬種は、ゴールデンレトリーバー…いや、サモエドだな。






乾が戻ってきた時には、既に弁当を食べ終えていた。

「遅いぞ乾ー」

「悪い。近くでイベントあったみたいでコンビニ混んでた。って、お前その弁当の空箱なんだよ。」

「売れ残ったからって、親切な子がくれた。」

「マジかよ。折角買ってきたのに。」

「それは別腹だ。食べるに決まってるだろ。」

「お前よくそんなに食えるな。そんなに痩せてるのにどこに入ってくんだよ。」

「営業で頭フル回転させてたら、直ぐ消費されんだよ。で、いくらだった?」

「全部で950円。」

「サンキューな。」

そう言ってお金を渡すと、乾はコンビニの袋を広げた。

「ほら、後でまとめて捨ててやるからその空箱入れろ。」

「おう、重ね重ねサンキュー。」

「あれ…この箱、ForestVeryのじゃないか。」


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