君との恋を忘れたわけじゃないから。
次から次へと思い出が溢れ出す。
彼との思い出はたくさんありすぎた。だから、辛くて辛くて。
でも………いつかきっと、この恋を思い出に出来たらいいな。
君との恋を、後悔しないように………。
***
あれから2年後。
「この度はご卒業おめでとうございます」
私たちは、卒業式を迎えた。
無事に高校を卒業することができ、進路も地元の大学に進学することが決まった。
自分でも驚くくらい、あっという間の高校生活だったな。
「ねぇー!一緒に写真撮ろーよ!」
ぼーっとしていると友達に声をかけられた。
「うん。いいよ!」
私はそれにOKを出して、廊下に出た。するとその時。
「あはは、出さ、この前アイツが………」
聞き覚えのある声がして、思わず後ろを振り向く。もう気持ちは無くなったはずなのに、大好きだった君だから、反応してしまうんだ。