君と、共に。(仮)
《??? side》
「それでは、新しい席を前に書くので、そこに移動してねー」
 はぁ……。席どこになるんだろ……。
 できれば後ろがいい。そして端のほう。
 クラスでも極力目立たずにやり過ごしたい僕にとって、静かな場所になりたい。
 あと、班のメンバーも大事だ。
 静かなメンバーばかりだと気まずいし、うるさい人たちに囲まれるのも勘弁だ。
 次々と張り出されていく名前の札。
 あ、あれだ。
 うわ……、真ん中じゃん……。
 四人から三人で構成されている班が3×3で9班ある、という構成なのだが、
 ちょうどど真ん中の班(5班)になってしまった……。
 いや、班のメンバーが良ければまだ……!
 えっと……、僕の前に〔高橋 沙弥〕、その右に〔和泉 こなた〕、僕の右に〔櫻井 優香〕、そして僕〔雨宮 時雨〕の札があった。
 和泉は多分だがあの陽キャのことだろう。静かなメンバーだけじゃなくて良かったと思う。
 高橋と櫻井は……分からん。
 まぁ、なんとかなるか……。
< 10 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop