貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
「とりあえず……。休み空けに上層部には婚約したことを報告するつもりだ。特に専務と社長にな」
「えっ! いきなり?」
「早いほうがいいだろう。専務を大人しくさせたいならな」
「そう……ですね。でも私、彼氏いないって言ったばっかりなんですけど……」
そんな会話をしながら、午後の繁華街を歩く。私達はちゃんとカップルに見えているんだろうか? なんて気になりながら。
「婚約者ならいた、とでも言えばいいだろう。ボロを出さないように頑張れよ。朝木はすぐに顔にでるからな」
私を茶化すように言って主任は私を見て笑う。
「すみませんねぇ……」
膨れっ面で返すと、主任はまた楽しげに笑った。
「一矢達の言う通りだな」
「……何がですか?」
並んで歩きながら、主任の横顔を見上げて私は尋ねた。
「表情豊かで見てて飽きない」
「…………。なんか私のこと、主任には筒抜けのような気がします」
あの兄達のことだ。絶対に、大袈裟に話を盛っているに違いない。今までどんな話をしてきたのか、聞くのも怖い。
「そうだな。何を聞かされてきたかは、また追々話してやるよ」
「えっ! いきなり?」
「早いほうがいいだろう。専務を大人しくさせたいならな」
「そう……ですね。でも私、彼氏いないって言ったばっかりなんですけど……」
そんな会話をしながら、午後の繁華街を歩く。私達はちゃんとカップルに見えているんだろうか? なんて気になりながら。
「婚約者ならいた、とでも言えばいいだろう。ボロを出さないように頑張れよ。朝木はすぐに顔にでるからな」
私を茶化すように言って主任は私を見て笑う。
「すみませんねぇ……」
膨れっ面で返すと、主任はまた楽しげに笑った。
「一矢達の言う通りだな」
「……何がですか?」
並んで歩きながら、主任の横顔を見上げて私は尋ねた。
「表情豊かで見てて飽きない」
「…………。なんか私のこと、主任には筒抜けのような気がします」
あの兄達のことだ。絶対に、大袈裟に話を盛っているに違いない。今までどんな話をしてきたのか、聞くのも怖い。
「そうだな。何を聞かされてきたかは、また追々話してやるよ」