貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
「そんなこと俺は知らない」
澪さんにぶっきらぼうに答えたのは……紛れもなく創ちゃん。
な、なんで? こんな時間にここにいるの?
声を上げそうになるのを堪えて、私は様子を見守る。
「知らないって! 私、もう30なんですけど? そろそろ結婚させてくれてもよくない?」
「それはわかってるし、まぁ……悪い、とは思ってる」
やっぱり……そうなんだ。私のせいで2人は結婚できないんだ……
現実を知らされて、勝手に涙が溢れてしまう。私がはっきりと終止符を打たなくちゃ、そう決心して2人に近づこうとする。でも、足が言うことを聞いてくれない。そんな私の耳には、2人の会話の続きが飛び込んできた。
「こっちはね、あなたの拗らせた初恋実らせるために頑張ってるの!」
「……うるさい。拗らせてはいない」
「拗らせてるわよ! ちゃんと言わないのが悪いのよ? 与織子ちゃんに! 初恋の人ですって!」
「へっ?」
驚きすぎて変な声が出た。それもそこそこ大きな声で。もちろん、ソファに座る2人は一斉にこちらを振り向いた。
澪さんにぶっきらぼうに答えたのは……紛れもなく創ちゃん。
な、なんで? こんな時間にここにいるの?
声を上げそうになるのを堪えて、私は様子を見守る。
「知らないって! 私、もう30なんですけど? そろそろ結婚させてくれてもよくない?」
「それはわかってるし、まぁ……悪い、とは思ってる」
やっぱり……そうなんだ。私のせいで2人は結婚できないんだ……
現実を知らされて、勝手に涙が溢れてしまう。私がはっきりと終止符を打たなくちゃ、そう決心して2人に近づこうとする。でも、足が言うことを聞いてくれない。そんな私の耳には、2人の会話の続きが飛び込んできた。
「こっちはね、あなたの拗らせた初恋実らせるために頑張ってるの!」
「……うるさい。拗らせてはいない」
「拗らせてるわよ! ちゃんと言わないのが悪いのよ? 与織子ちゃんに! 初恋の人ですって!」
「へっ?」
驚きすぎて変な声が出た。それもそこそこ大きな声で。もちろん、ソファに座る2人は一斉にこちらを振り向いた。