貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
「本当にしょうもない理由よね? 私は早く紹介してって言ってたんだけど。なかなか動いてくれないから、今度は創にお願いしたのよ。そしたらそっちはそっちで振られて帰ってきちゃうし」
カラカラと楽しげに笑いながら澪さんは言っている。それに創ちゃんは真顔で「振られてはいない」と返していた。
「……なんの、こと?」
私が創ちゃんに尋ねると、バツが悪そうに視線を外し口を開いた。
「実家に帰った日。澪がうちで夕食作って待っとくって言ってたんだ」
あのとき……。私が2人の姿を目撃してしまったときだ。
「で、でも、2人が抱き合ってて、大好きって。勘違いするでしょう?」
「抱き合ってはいない。抱きつかれたんだ。澪はいまだに俺を弟……というより、子分扱いするからな」
溜め息混じりで創ちゃんはそう答えていて、澪さんからは「ごめんなさい! 本当に創のことは弟としか思ってないの!」と謝られた。
「そう……なんだ……」
急に心が軽くなる。種明かしをされたら、本当に何でこんなにややこしくなっちゃったんだろうって思うのに。
でも、まだまだ謎はたくさん残っている。
「とりあえず……。ここまでの話は理解できたんですけど、うちの山の話は? あれはいったいなんなんですか?」
カラカラと楽しげに笑いながら澪さんは言っている。それに創ちゃんは真顔で「振られてはいない」と返していた。
「……なんの、こと?」
私が創ちゃんに尋ねると、バツが悪そうに視線を外し口を開いた。
「実家に帰った日。澪がうちで夕食作って待っとくって言ってたんだ」
あのとき……。私が2人の姿を目撃してしまったときだ。
「で、でも、2人が抱き合ってて、大好きって。勘違いするでしょう?」
「抱き合ってはいない。抱きつかれたんだ。澪はいまだに俺を弟……というより、子分扱いするからな」
溜め息混じりで創ちゃんはそう答えていて、澪さんからは「ごめんなさい! 本当に創のことは弟としか思ってないの!」と謝られた。
「そう……なんだ……」
急に心が軽くなる。種明かしをされたら、本当に何でこんなにややこしくなっちゃったんだろうって思うのに。
でも、まだまだ謎はたくさん残っている。
「とりあえず……。ここまでの話は理解できたんですけど、うちの山の話は? あれはいったいなんなんですか?」