貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
「創一は? どうするんだ?」
澪さんを隣にしていっちゃんが尋ねると、「も~! 野暮よ? まだ与織子ちゃんとの話しも終わってないんだから、2人きりにしてあげなさいよ?」と、澪さんは笑いながら言っている。
確かに話は途中で終わってる気がするけど、なんか改めてそう言われると顔から火が出そうだ。
「……仕方ない。いいか? 創一! くれぐれも与織子に変なことするんじゃねぇぞ?」
ものすごい顰めっ面で言ういっちゃんに、創ちゃんはいつもの涼しい顔で「あぁ。わかった」と返事をした。いっちゃんはそれを聞いて、澪さんと玄関へ向かっていったのだけど、私はそのとき聞き逃さなかった。
いっちゃんに返事をしたあと、創ちゃんは小さく、『……たぶん』と言ったことを。
2人が出て行き静まり返ったリビングに2人。私達はまだ、ソファに少し間を空けて座ったままだった。
そうなると、急に意識してしまう。俯いてモジモジしていると、創ちゃんの声が降ってきた。
「与織子。お前の部屋に行ってもいいか?」
「わっ、私の部屋?」
顔を上げた私の目に飛び込んできたのは、創ちゃんのすこぶる笑顔。
「今度は颯太と実樹に邪魔されそうだしな」
なんて言って。
「あ、えと。……どうぞ」
身内以外の異性を自分の部屋に入れるなんて、そんな日がくるとは思っていなかった。脳内でさっきまでいた部屋の中を確認し、散らかってないはずだと扉を開けた。
澪さんを隣にしていっちゃんが尋ねると、「も~! 野暮よ? まだ与織子ちゃんとの話しも終わってないんだから、2人きりにしてあげなさいよ?」と、澪さんは笑いながら言っている。
確かに話は途中で終わってる気がするけど、なんか改めてそう言われると顔から火が出そうだ。
「……仕方ない。いいか? 創一! くれぐれも与織子に変なことするんじゃねぇぞ?」
ものすごい顰めっ面で言ういっちゃんに、創ちゃんはいつもの涼しい顔で「あぁ。わかった」と返事をした。いっちゃんはそれを聞いて、澪さんと玄関へ向かっていったのだけど、私はそのとき聞き逃さなかった。
いっちゃんに返事をしたあと、創ちゃんは小さく、『……たぶん』と言ったことを。
2人が出て行き静まり返ったリビングに2人。私達はまだ、ソファに少し間を空けて座ったままだった。
そうなると、急に意識してしまう。俯いてモジモジしていると、創ちゃんの声が降ってきた。
「与織子。お前の部屋に行ってもいいか?」
「わっ、私の部屋?」
顔を上げた私の目に飛び込んできたのは、創ちゃんのすこぶる笑顔。
「今度は颯太と実樹に邪魔されそうだしな」
なんて言って。
「あ、えと。……どうぞ」
身内以外の異性を自分の部屋に入れるなんて、そんな日がくるとは思っていなかった。脳内でさっきまでいた部屋の中を確認し、散らかってないはずだと扉を開けた。