貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
それからは、しばらく平和に過ごした。
清田さんからしっかり引き継ぎを受けていたおかげで、人数は減ったものの仕事はスムーズだった。
残念ながら創ちゃんは実家の都合で忙しくなったと、一緒に帰る日は少なくなってしまい、平日デートは激減し休日のみとなった。その代わり、と言うか、澪さんのたっての希望で、澪さんが平日の夜うちに来てくれるようになった。

一緒にご飯を作って食べたり、買い物へ行ったり。欲しくても叶わなかったお姉ちゃんができた気分だ。澪さんも澪さんで、「私一人っ子だし、身近には創しかいなかったから、女の子と遊ぶの楽しいわぁ!」と喜んでくれていた。

そんな風に楽しく過ごした約1カ月。

ある日突然、それが崩壊するなんて……思ってもいなかった。
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